人材開発支援助成金制度導入コース
人材開発支援助成金制度導入コース

 

人材開発支援助成金制度導入コース


 厚生労働省からマニュアルが配布されていますが100ページを超える大作です。事業主の方や総務経理担当にほんとに読んでほしいのか・・・と思ってしまいます。ここでは,いくつかの制度を選んで,重要なことだけを説明します。







 □ 人材開発支援助成金制度導入コースの主なコース


1.キャリア形成支援制度導入コース

 セルフ・キャリアドック制度、教育訓練休暇等制度を導入し、実施した場合に助成。



2.職業能力検定制度導入コース

 技能検定合格報奨金制度、社内検定制度、業界検定制度(※)を導入し、実施した場合に助成

 ※  業界検定制度の導入に係る助成対象は、事業主団体等(経費助成2/3)



 助成額は各47.5万円で,各コースそれぞれについて助成を受けることができます。
(例)
1つの中小企業が,セルフキャリアドック制度と技能検定合格報奨制度の2つの制度を導入した場合

 → 助成額は95万円です。
(セルフキャリアドック制度導入助成に47.5万円+技能検定制度導入助成に47.5万円)
 複数受けることができますので,totalとしては結構な額になることがあります。






 □ 人材開発支援助成金制度導入コースを受けるには


1) 適用人数
 導入・適用計画届提出時の,企業全体の雇用保険該当の従業員の人数ごとに,導入する制度に適用する従業員の最低人数が決まっています。
  雇用する被保険者数   最低適用人数
  50人以上          5人
  40人以上49人以下    4人
  30人以上39人以下    3人
  20人以上29人以下    2人
  19人以下          1人

(例)雇用保険該当の従業員が会社全体で15人のときには

その15人の従業員のうち,少なくとも1人に制度を適用すればよいことになります。
その1人に,5つのコースのうちの複数のコースの制度を適用させてもokです。
その場合,1)で説明した通り,各コースごとに制度導入助成が行われます。
(2つのコースを導入すると助成額47.5万円×2コース=95万円)



2) 要件の確認(各助成共通の要件)
1.雇用保険料をきちんと納めていること。


2.解雇等をしたことがない事業主であること(制度導入・適用計画を提出した日・計画届の提出日の前日から起算して6箇月前の日から支給申請書の提出日までの間)。


3.職業能力開発推進者の選任。
 職業能力開発推進者というのは,
 http://career.javada.or.jp/id/career/contents/code/01-2
の通り,お役所で決めた役職なので事実上助成金の申請のときにしか必要のない役職です。

 
http://career.javada.or.jp/id/career/contents/code/propeller

のページから,該当する用紙データをダウンロードし、最寄りのサービスセンター(岐阜県・三重県の方は中央協会宛て)に郵送で提出するだけです。
サービスセンターは各都道府県ごとに決まっています。
 http://career.javada.or.jp/id/career/contents/code/servicecenter

記入の仕方は

 http://www.career.javada.or.jp/id/career/pdf/3-3_6_20160405.pdf
にありますが,ようは人事担当者の名前を入れておけばよい訳です。

職業能力開発推進者の選任(変更・解任)用紙
 http://www.career.javada.or.jp/id/career/pdf/3-2.pdf


4.労働組合,労働者代表などの意見を聴いて事業内職業能力開発計画を作成し,雇用する労働者に周知します。意見を聴いたことを明らかにするための意見書は必要です。ただし,労働者側からの意見を聴けばよいので賛成や合意を求めるものではありません。
  事業内職業能力開発計画は職業能力開発推進者と同じように
 http://career.javada.or.jp/id/career/contents/code/03-2
に,いろいろな会社の事例が up されていますので,参考にして下さい。


5.職業能力開発計画を作成する前の就業規則と作成した後の就業規則を用意します。就業規則がない場合には,就業規則の作成義務がなかったことを示す疎明書と職業能力開発計画を作成した後の就業規則です。(いずれにしても,就業規則は作成しなければいけません。)




3) 助成金を受給できない企業(不支給要件)
次のどれか一つにでも当てはまると助成金は受給できません。
1.過去3年の間に助成金の不正受給をした,しようとしたことがある
2.前年度までに労働保険料の未納がある
3.過去1年の間に労働関係法令の違反を行ったことがある
4.性風俗関連,接待を伴う飲食等営業をしている
5.暴力団関係事業所
6.支給申請日または支給決定日の時点で倒産している
7.助成金の不正受給が発覚し場合に行われる事業主名等の公表について同意していない
 このあたりは,当たり前ですね。




* 詳しくは,お近くの労働局,ハローワーク,または当事務所にお問い合わせ下さい。

 
 メールでのお問い合わせはこちら   



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 □ 人材開発支援助成金制度導入コースを受ける手順

1.導入する人材育成制度の検討,制度導入・適用計画の作成
@ 誰に,どんな研修などをしていくかをきちんと計画して,スケジュールを決めます。

A 職業能力開発推進者を選任します。

B 事業内職業能力開発計画を作成します。
 http://www.career.javada.or.jp/id/career/pdf/2-5_20151119.pdf
に作成の手引きがありますが,39ページもあります。お役所のマニュアルって・・・

C 就業規則の変更案をつくります。
 厚生労働省のマニュアルでは次の制度導入計画届の提出後に就業規則に規定するように記述されていますが,実際には計画をつくって労働局に相談に行くときに現在の就業規則と変更後の就業規則案の両方が必要です。もちろん,変更後の就業規則はあくまでも案で,まだ労働基準監督署に届け出てはいけません(相談用に持って行くだけです)。届け出は2.の労働局長の認定のあとにします。


2.制度導入・適用計画届の提出
 計画ができたら,先ず労働局(ハローワーク)に計画と下に列記した書類を持って”相談”に行きます。一般的な意味で言う相談ではなく,あれこれ厳しく指摘されることです。当然,何度も出向いて”相談”することになります。

@ 上の1.の制度導入・適用計画をもとにお役所の様式にある「制度導入・適用計画届(制度導入様式第1号)」を記入します。

A 必要な書類,現在の就業規則と就業規則の変更案をそろえて事業所を管轄する労働局(ハローワーク)に相談に行きます。

 厚生労働省のマニュアル等には労働局に「提出します」とあるのですが,書類を持参してもすぐによいですよ,といってくれることはまずありません。労働局の担当の方が書類や計画を見た上であーして下さい,こうして下さい,と言ってくれます。適当な計画であればかなりあれこれ言われます。それらを修正したものを後日持参して,やっと書類を受け取ってくれます。このあたり,あれこれ言われるのに不慣れな方にはかなりしんどく感じるようですので,社労士等に依頼していただくのがよいと思います。
 提出後,労働局長が「制度導入・適用届」の内容確認と認定をしてくれます。

 制度導入・適用計画の期間の1か月前までに届を提出しなければいけませんので,かなりの余裕(数か月)をもって計画をたてた上で労働局に相談に行きましょう。


3.就業規則を変更案に従って変更して労働基準監督署に届け出ます。
 「常時10人未満の労働者を使用する事業主」の場合には,就業規則の届け出義務はありませんが,労働基準監督署に届でない場合には,制度規定した就業規則に就業規則の実施について「事業主と従業員全員が連署により合意した申立書」を作成し,添付して提出しなければいけません。正直言って余計面倒です。


4.届け出た就業規則と事業内職業能力開発計画などを労働者に周知します。
 周知するもの
@ 就業規則(または労働協約)
A 事業内職業能力開発計画
B 各制度ごとに必要な計画書等
 教育訓練制度・・・職業能力体系図,教育訓練実施計画書
 職業能力評価制度・・・職業能力体系図,職業能力評価項目(個票),職業能力評価実施計画書
 セルフ・キャリアドック制度・・・セルフキャリアドック実施計画書
 技能検定合格報奨金制度・・・技能検定実施計画書
 教育訓練休暇等制度・・・教育訓練休暇等実施計画書
 社内検定制度・・・社内検定実施計画書


5.”労働局長が認定した”制度導入・適用計画に従い,労働者に制度を適用します。制度によって適用日が異なりますから注意しましょう。

 教育訓練制度
  → 教育訓練を「終了」し,訓練受講者にジョブカードを「手交」した日

 職業能力評価制度
  → 職業能力評価を終了し,対象となる労働者にジョブカードを「手交」した日

 セルフ・キャリアドック制度
  → キャリアコンサルティングに基づきジョブカードを「作成」した日

 技能検定合格報奨金制度
  → 技能検定合格者に合格報奨金を「支給」した日


 教育訓練休暇等制度 
  → 教育訓練休暇等を取得した日


 社内検定制度
  → 社内検定を実施した日



6.ここまできたらようやく支給申請書が提出できます。
 最低適用人数を満たす者の制度の適用日の翌日を1日目として数えて6か月間経過した日から1か月異なに支給申請書を労働局(ハローワーク)に提出します。つまり,ジョブカードを手交したり,合格報奨金を支給した日の6か月後にならないと,支給申請書を提出できません。計画・制度を実施してから職業訓練終了や合格報奨金支給までにも結構日数が経過していますから,かなり気の長い話しです。最初に述べましたが,とりあえず助成金でもうけよう,と考えてはいけませんね。




* 詳しくは,お近くの労働局,ハローワーク,または当事務所にお問い合わせ下さい。

 
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(注)技能検定の職種 ← 厚生労働省の助成金活用マニュアルによりますが順序は入れ替えてあります。こんなに多くの種類があるんですね。

食料品関係
パン製造、菓子製造、製麵、ハム・ソーセージ・ベーコン製造、水産練り製品製造、みそ製造、酒造


衣服・繊維製品関係
染色、ニット製品製造、婦人子供服製造、紳士服製造、和裁、寝具製作、帆布製品製造、布はく縫製


その他
ウェブデザイン、キャリア・コンサルティング、ピアノ調律、ファイナンシャル・プランニング、知的財産管理、金融窓口サービス、着付け、レストランサービス、ビル設備管理、園芸装飾、ロープ加工、情報配線施工、化学分析、印章彫刻、ガラス用フィルム施工、塗料調色、義肢・装具製作、舞台機構調整、工業包装、写真、調理、ビルクリーニング、ハウスクリーニング、産業洗浄、商品装飾展示、フラワー装飾


建設関係
造園、さく井、建築板金、冷凍空気調和機器施工、石材施工、建築大工、枠組壁建築、かわらぶき、とび、左官、築炉、ブロック建築、エーエルシーパネル施工、タイル張り、配管、厨房設備施工、型枠施工、鉄筋施工、コンクリート圧送施工、防水施工、樹脂接着剤注入施工、内装仕上げ施工、熱絶縁施工、カーテンウォール施工、サッシ施工、自動ドア施工、バルコニー施工、ガラス施工、ウェルポイント施工、塗装、路面標示施工、広告美術仕上げ


窯業・土石関係
陶磁器製造


金属加工関係
金属溶解、鋳造、鍛造、金属熱処理、粉末冶金、機械加工、放電加工、金型製作、金属プレス加工、鉄工、工場板金、めっき、アルミニウム陽極酸化処理、溶射、金属ばね製造、仕上げ、切削工具研削、ダイカスト、金属材料試験


一般機械器具関係
機械検査、機械保全、産業車両整備、鉄道車両製造・整備、内燃機関組立て、空気圧装置組立て、油圧装置調整、縫製機械整備、建設機械整備、農業機械整備、テクニカルイラストレーション、機械・プラント製図


電気・精密機械器具関係
電子回路接続、電子機器組立て、電気機器組立て、半導体製品製造、プリント配線板製造、自動販売機調整、光学機器製造、複写機組立て、電気製図


木材・木製品・紙加工品関係
機械木工、木型製作、家具製作、建具製作、紙器・段ボール箱製造、畳製作、表装


プラスチック製品関係
プラスチック成形、強化プラスチック成形


貴金属・装身具関係
時計修理、貴金属装身具製作


印刷製本関係
製版、印刷、製本





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